毎年、11月頃に東京で呼吸療法認定試験が行われます。
この試験は、直前にホームページから「あっ!俺。試験受けたいっす!」っていう感じの、ノリと勢いだけでは受けることのできない試験なんですね!
(最初、何もわからないときは、簡単に試験を受けれると思っていました 大汗)
なので、今回は試験を受けるにあたっての必要な手続きや手順などを、、、
いつ⁉
何を⁉
どのように計画して!
どういう段取りで準備を進めていけばよいのか⁉を記載していきます!
資格取得が可能な職種と条件
正式名称は「3学会合同呼吸療法認定士」といいます。
この3学会とは、日本胸部外科学会、日本呼吸器学会、日本麻酔科学会の3学会が合同で認定しているとのことですが、それぞれの学会に入会する必要はありません。
しかし、呼吸療法認定士になるためには、医療系国家資格を有している必要があります。
それは、看護師・臨床工学技士・理学療法士・作業療法士の有資格者であり、しかも2年以上の実務経験が必要です(准看護師は3年以上)。
これは、退職や産休~育休、何かしらの休職期間があっても、その有資格者として、トータルで2年以上働いていたら、条件クリアとなります。
ポイント!
まずは、医療系国家資格者として、
トータルで2年以上勤務していること!
試験を受けるための点数を取得すること
医療系国家資格者として2年以上働いているから、試験が受けれるわけではないです。
まだまだ、条件はあります(笑)
今度は過去5年以内に呼吸療法認定委員会が認める学会や研修会に参加、出席する必要があります。
そこに参加することで12.5点以上の点数を取得しましょう!
そんで、参加する学会や研修会によって、取得できる点数が変わります。
25点 | 委員会が認める研修会に参加。 4時間以上の研修会であり、だいたい1日がかりの呼吸ケア研修会 |
20点 | 3学会(日本胸部外科学会、日本呼吸器学会、日本麻酔科)それぞれの総会や地方会への出席 |
12.5点 | 委員会が認める研修会に参加。 2~4時間以内であり、だいたい半日で終わる呼吸ケア研修会 |
詳細は認定委員会のホームページを参照してください~
ちなみに、委員会が認める研修会や講習会は各都道府県や地方にあります。
僕の場合は、委員会が認める「うふいちセミナー」の1日研修会に参加して25点を取得しました。(「うふいち」とは沖縄の方言で呼吸の意味らしいです)
沖縄呼吸療法士ネットワーク・うふいち道場 (grupo.jp)
そして、それぞれの研修会に参加することで、点数付きの参加証明書がもらえます。
また、この研修会自体は医療系国家資格者として経験年数が2年未満でも参加可能です。
ポイント!
委員会が認める研修会に参加して12.5点を取得しよう!
有効期限は5年以内です!
必要書類の準備
さて、医療系国家資格者として2年以上の実務経験がある。さらに委員会が認める呼吸ケア研修会に参加して12.5点の点数を取得したとなれば、あとは申請に必要な書類を準備します。
何の申請かと言うと、本試験を受けるための前段階あである認定講習会の申し込み手続きです!!
そうなんです笑
簡単に試験は受けさせてくれません。
試験を受ける前に、今度は3学会主催の認定講習会を受けます。
この講習会を受けるための手続きとして、認定委員会事務局のホームページから書類をダウンロードします。
第28回3学会合同呼吸療法認定士 認定講習会及び認定試験
例年、3月上旬からダウンロード期間が設けられます。
まずは書類作成にあたりEmailアドレスの登録を行う必要があります。
その次に登録したメールアドレスに認定委員会から「書類作成フォーム」のメールが届きますのでアクセスし個人情報などを3月の期限内に入力しましょう。
そうして、「書類作成フォーム」を入力して、ようやく必要書類のダウンロードが可能になります。
ここで、職場の協力が必要な書類が「実務経験証明書」になります。
僕の場合は病院に勤務していますので、総務課が行ってくれました。
注意事項としては、
・数回転職しており、今現在の職場で2年未満であれば、用紙を必要数コピーして、それぞれの職場ごとに証明書を発行してもらう必要があります。
・施設長(病院であれば院長)の名前と公印があること。
・実務経験は入職日ではなく、医療系国家資格の免許登録日になります。
こういった条件をクリアするためには、
医療系国家資格者として3年目の年に申請が可能になるかと思います。
ポイント!
認定講習会参加に必要書類はすべてA4サイズとなります。
○ダウンロード書類
・認定申請書
・実務経験証明書
・封筒貼り付け用紙
○用意する書類
・医療系国家資格の免許証のコピー
・12.5点以上の参加証明書のコピー
・顔写真付きの本人確認書のコピー(運転免許証や社員証など)
申請書類の提出とその方法
こうしてようやく必要書類が揃いましたら、申請受付期間のあいだで申し込みを行います。
例年、4月上旬に申し込みが開始となり、受講定員数が3,000名に対してかなりの倍率で申込みが殺到します。
ある意味’’最も難関””と言われる手続きですね。
そのときの心境に関しては、僕の過去の記事をご覧ください~
そして、この申し込みには、県内の大きな郵便局で「特定記録郵便」で郵送する必要があります。
特定記録郵便で申し込むことで、全国各地の受講者を手続きした時間から順番よく受け付ける方式と思われます。つまり早い者順!なんとも難関。。。
注意点としては、いつものようにポストに投函する普通郵便や委員会事務所への直接手渡しなどは無効だそうです笑
これが、実際手続き後の受領書です。
僕の場合は、当時の午前0時に郵便局で整理券をもらったので②の記載がありますね笑
そして、申し込み開始日の令和2年4月13日の8時12分に申し込み手続きを行った記録になります。
全国でも、わりと早い方だと思いますので定員数3.000名に入れました!
ちなみに、特定記録郵便の手数料は通常の郵便料金(84円)に160円を足す必要があったと思います。
なので、事前に244円分の切手を購入して準備しておきましょう。
ポイント!
この定員オーバーになる前に申込みが通過する方法としては、、
①受付開始日の早朝から郵便局で待ち伏せ
②午前8時になったのと同時に郵便局窓口で特定記録郵便の手続きを行う
③244円分の切手(手数料)も忘れずにね!
認定講習会の申し込み
はい!郵便局で手際よく申し込みが完了したあとは、、、
5月下旬に認定講習会の審査結果の通知がメールで来ます!
ここからは、焦ることなく落ち着いて手続きを進めていきましょう!
まずは、認定講習会を受講するための手続きが5月下旬から受付を開始し
6月上旬までには認定講習会の申し込みを行う必要があります。
そのときに、テキスト代込みで20.000円の受講料を指定された口座に振り込みします。
このときの委員会事務局とのやり取りはメール対応がほとんどになります。
なので、ブロックしたり、迷惑メールフォルダーに設定しないようにしましょう。
手続きとしては、メールで「講習会 申請者ページ」の案内があり、
さらに申し込みフォームのサイトが設けられています。
また、本人確認のため、自撮りや証明写真をアップロード(JPEG 形式)する必要があります。
ポイント!
委員会事務局とメールのやり取りが必要になる
申請者専用のページにアクセスして本人写真をアップロードする
指定された口座に受講料を2万円 振り込む
認定講習会の受講~e-ラーニング編~
その後は受講手続きが受理されると確定のメールが来ます。
そんで、なんやかんやしていると8月上旬には認定講習会テキストが届きます。
そして、例年は8月下旬から9月上旬かけて東京で認定講習会が行われますが、
近年のコロナ禍もありますので、e-ラーニングという形で受講します。
なので、事務局からログインURLとID・パスワードが送られてきます。
僕のときには8月下旬から9月下旬の1ヶ月間で全12講義をすべて視聴することで受講完了とみなされました。
ちなみに、早送りはできません笑
1コマの受講時間はおよそ1時間半から2時間程度でしたね~
また、期限ぎりぎりまで受講していないと事務局から視聴催促のメールが来ます笑
ポイント!
8月に認定講習会テキストが届く
9月末までには認定講習会 e-ラーニングをすべて受講する必要がある
いざ!本試験へ!
本試験!
っと、その前に、またまた受験の申し込み手続きを行います。
今度は申請者専用ページから、申し込みフォームの入力を行い、再度本人写真をアップロードします。
そして、受験料として指定された口座に10.000円を振り込みます。
僕が受けた第25回呼吸療法認定試験は、本来2020年11月に当初予定していましたが、
コロナ感染拡大に伴って約半年ほど延期になりました。
なので、第25回試験が7月で第26回試験が12月という、
1年に2回も呼吸療法認定試験が行われた異例の形でしたね。
話を戻すと、、、
受験料の10.000円を振り込んで、申し込みフォームから申請の手続きを行います。
そうすると、受験する約1ヶ月前には、受験会場(東京)の案内と受験票が送られてきます。
そうして、東京の会場へ行き、いざ本試験へとなります!
当日の試験は11時開場して受付を行います。
入場するときは、間隔を開けて列を作り、検温と手指消毒を行いました。
そして、かなり広い2000人規模の会場に500~700人ほどの受験生がソーシャルディスタンスを保ちながら、順番よく着席します。
たぶん当時はそういった規模の会場をいくつか用意して、人数を分けて行った感じですね。
それから、実際の試験の様子ですが、
問題数100問のマークシート方式で行いました。
試験時間は13時から15時50分の170分間であり、14時以降は途中退室も可能でしたね。
そして、試験が終わると問題用紙とマークシートの解答用紙がすべて回収されます~
その後は、これまた順番よく退出していく感じでした~
試験を受けたあとの当時の感想としては、、
一通り解いて、確認しての作業を2回くらい繰り返したら、時間配分としてはちょうどいい感じか、ちょっと足りないくらいだった印象です。
これまでの試験では午前70問、午後70問の140問を一日かけて行う試験でしたが、
第25~26回ともに午後の半日で終わるような設定になっていますね。
今後も、100問の半日試験になるのでしょか⁉
ポイント!
受験申し込みフォームから本人写真をアップロードする
指定された口座に受験料1万円を振り込む
試験当日は受験票を持って会場へ行く
合格後の手続きと生涯学習へ
第25回の呼吸療法認定試験が2021年7月18日に実施されて、
その合格通知が8月25日に届きました!!
申請手続きの期限は約1ヶ月間(9月17日)でした。
まずは、認定登録料の2.000円を指定された口座に振り込みます。
その振り込んだ際の振込票控え、ATM利用明細票をA4用紙にコピーします。
そして、送られてきた必要書類と本人写真(縦4cm×横cm)を用意して、
提出用の封筒に入れ、ポストへ投函する感じです!
そんなこんなしていると、10月下旬に認定証が届きました~~
はい ありがとうございます!
勉強したかいがありました。
ですが、呼吸療法認定士になったあとも、更新制度が設けられており、
認定日から5年間(有効期限)の間で、50点以上を取得する必要があります!
また、専用のマイページを開設することができ、現時点の点数の状況や有効期限を確認することができます。
なので、常に自己研鑽を行いながら、研修会や学会に参加してスキルアップを図ることが大事になります。
ポイント!
合格通知が届いたら、必要書類を用意し提出します
・認定登録料2.000円の振込用紙のコピー
・申請書類
・本人写真(縦4cm×横cm)
認定更新制度があり、5年間で50点以上の点数を取得
常にアップデートしましょう!
まとめ
簡単ではありますが、各月ごとのスケジュールとアクションプランをまとめました~
1月 | 今年、受験をする医療系国家資格者はトータルの勤務年数が2年以上あることを確認しましょう。 |
2月 | 本試験を受けるための、前段階として認定講習会があります。 その講習会を受講するために必要な点数が12.5点となっています。 各地域で開催されている認定の呼吸ケア研修会に参加して点数を取得しましょう。 |
3月 | 委員会事務局ホームページでEmailアドレスを登録します。 必要書類をダウンロードして、準備を行います。 |
4月 | 申し込みの受け付けが開始されます。 郵便局で特定記録郵便として手続きを行いましょう。 |
5月 | 認定講習会の審査結果がメールで届きます。 |
6月 | 認定講習会の手続きを行います。 受講料はテキスト代込みで20.000円です。 |
7月 | 勉強期間~ |
8月 | テキストが届いて、認定講習会の案内があります。 そしてe-ラーニングでの受講になります。 全部で12講義ありますので、しっかり学習しましょう~ |
9月 | 学習期間~ |
10月 | 受験の手続きを行います。受験料は10.00円です。 手続きが完了したら、受験会場の案内と受験票が届きます。 |
11月 | いざ!本試験へ~ |
12月 | 合格発表! 晴れて呼吸療法認定士となれば、認定登録の手続きがあります。 登録料は2.000円。 その1ヶ月後には認定証が届きます! |
ここ最近はコロナ感染症の影響もありますので、例年通りには行かないこともあります。
なので、認定講習会や本試験の情報を収集しつつ対応しましょう。
医療従事者向け講習会・試験3学会合同呼吸療法認定士