第18回認知症ケア専門士の2次試験は論述問題でした。
それは、それぞれ症状や環境、状況等が異なる3症例を提示されて、
400~600文字以内に論述レポートを提出する課題となります。
期限は約1ヶ月ほどあり、その間に論述文章を仕上げて提出となります!!
今回は、そんな認知症ケア専門士の2次試験についてまとめました~
2次試験の概要
認知症ケア専門士の認定試験は、、、
WEB形式の1次試験と論述レポートの2次試験という2段構えになっています。
1次試験の概要は別の記事を参考にしてください~
2次試験を受験できる対象者は3パターンありまして、
①第18回認知症ケア専門士認定試験の1次試験合格者(4分野全部)
②過去の認知症ケア専門士認定試験の1次試験の合格者で、各分野の合格有効期限内であること(各分野ともに5年以内)
③認知症ケア「準」専門士の資格取得後5年以内であること。更に第18回認知症ケア専門士認定試験の受験資格を満たしていること
条件は上記のようになっていますが、
①の対象者はシンプルに1次試験の流れからストレートに2次試験が受験可能です!
そして、たとえ1次試験で仮にいくつのか分野を不合格になったとしても、
期限内に合格を果たし、4分野すべて合格となったのちに
2次試験に臨める制度はかなり優しいですが、、、
やはり、手続きなどが複雑になる印象ですね。。。
2次試験の内容としては、、、
認知症ケアの関する事例を3題 提示されますので、
それぞれの事例に応じた認知ケアの対応やプランニングなど
400~600文字にして論述記載します。
熟考期間は約1ヶ月となっています。
その間に論述レポートを仕上げて提出となります!
2次試験の手続き方法とその手順
ここでは、主に①の対象者の手続き方法を記載します。
まず、第18回認知症ケア専門士の1次試験合否通知が2022年8月17日に事務センターから発送されます。
そして、1次試験合格者には、合格通知と事例問題、論述用紙が送付されます。
ちなみに、このとき1次試験の得点は公表されません。
合格通知はこんな感じです!!
この1次試験の合格通知に有効期限が記載されています。
2次試験の申請に必要な手続きは7つです!
①2次試験申請書に受験番号と個人情報を記載する
②2次試験の受験料を指定のゆうちょ銀行に支払う(¥8.000)
※ゆうちょ銀行の窓口で支払う方は付属している払込取扱票を使用します
ゆうちょATMを使用する方は利用明細票を保管しましょう
③1次試験合格証明書を切り取り、2次試験申請書に貼付けます
④受験料払込金受領証またはATMご利用明細票を2次試験申請書に貼付けます
上記の4つで2次試験申請書の準備が整いました。
⑤論述問題を記載した論述用紙を3事例完成させる
※論述用紙は手書きorパソコンWord入力になります
⑥作成した申請書と論述用紙れぞれ3部ずつコピー取ります
⑦2次試験専用の封筒(緑色)に入れて、郵便局窓口へ行き簡易書留で提出となります
まとめると、2次試験に提出する書類はとしては、、、
・2次試験申請書(1次試験合格証明書+受験料払込金受領書)
・事例問題を記載した論述用紙
→それぞれのコピーを3部
こんな感じになりますね。
論述問題のポイント!
2次試験の合格基準としては5つの条件を満たしている必要があります!
・適切なアセスメントの視点を有している者
・認知症を理解している者
・適切な介護計画を立てられる者
・制度及び社会資源を理解している者
・認知症の人の倫理的課題を理解している者
論述問題に対する考え方としては、
①答えは千差万別!
事例はそれぞれ認知症の症状や家族関係、住んでいる環境などなど様々な要因があります。そのため、事例にとって「何を」フォーカスするのか?が大切になります。自分なりの考えを記載しましょう。
②目的と手段についてプロセスを明確に!
誰の?何のための?認知症ケアなのか?を根拠に基づき記載する必要があります。その対象が本人なのか、それとも家族なのか、施設の職員に向けてなのか、、などなど、自分が認知症ケア専門士となったつもりで、どのような対応やアドバイスをしたら、よりよいケア繋がるか記載します。
③基本原則と医学的知識。そして社会資源を活用
やはり、基本に立ち返ると、「パーソン・センタード・ケア」が兎にも角にも大切になってきます。この考えを中心に認知症ケアの在り方を展開していったほうが良いですね。そして、各認知症特有の中核症状やBPSD、フレイルやサルコペニアなどの医学的知識も押さえておく必要があります。加えて、社会資源の活用も必要です。インフォーマルサービスや介護保険サービスなどの情報も組み込むと論述に説得感がでます。
④採点も人間です
1次試験のWEB試験とは違って、2次試験の論述試験の採点者はパソコンではなく、認知症ケア学会の方です。読み手に分かりやすく伝わるように記載しましょう。ちなみに僕は字が汚いので学会指定のWordで記入しました。文字数や誤字脱字などをチェックします。
事例の特徴と解答のポイントを一部紹介
最後に実際の2次試験で提示された事例の特徴と僕なりの解答を一部紹介します!
事例はレビー小体型認知症を呈しており、車椅子レベルで施設入所中でした。
夕食後に立ち上がり、転倒することが続いたため複数の施設職員が抑制帯ベルトをつけて、転倒リスクをなくそうと提案しているみたいです。
設問としては、あなたならどのように対応しますか?っとなっています。
僕の答えとしては、
・転倒事故が生じた実態把握と分析が必要
・スタッフの発想が身体拘束になっていることへの懸念があり、スタッフへの意識改革も必要
この2つのポイントを軸に、パーソン・センタード・ケアをベースとした論述で、
また、レビー小体型認知症の特徴を押さえつつ、事例の人となりに沿ったケアを提案しました。
実際の文字数としては500文字程度で、ですます調ではなく、端的に述べています。
今回の記事が、今後認知症ケア専門士の認定試験を受ける皆さんのためになればと思います!ではまた~