今、この記事を書いているのが3月上旬です。
早いもので今年度も終わろうとしています。
なので、今年度、OT部門の主任となり、曲がりなりにもマネジメントを行ってきた中での2024年度の振り返りと今後のついて、僕なりの考えを記事にしました!
今年度のOT部門の課題とは?
僕の所属している、職場は約400床ある急性期総合病院です。
そして、リハビリテーション部署の人数は約65名ほどいて、そのうちOTは20名ですね。
育休や他のグループ病院・施設への出向、他部署への移動のメンバーもいますので、実働人数としては17~18名ぐらいですね。
そのOTメンバーの内状としては、若手作業療法士が多く、筆頭主任の先輩と僕の二人も30歳前半と比較的若いメンバーの組織となっているんですね。

この経験年数の若いメンバーで構成しているOT部門の今年度の目標としては、、、
OTスタッフのスキル及びパフォーマンスの向上を図ることでした!
そのためには、病棟マネジメントにおいて、各病棟のリーダーを確立すること。
そして、若手メンバーとリーダーとのコミュニケーションを仕組み化することが課題でした!
OT部門で取り組んだこと!
今のOT部門は、ある程度の疾患にカテゴライズされた、病棟制を採用しています。
10階東病棟(内科系) | 1~2名 |
9階東病棟(呼吸・消化器内科系) | 2名 |
9階西病棟(ガン・血液内科系) | 1~2名 |
8階西東病棟(小児・内科・整形) | 2名 |
7東病棟(泌尿器・内科系) | 1~2名 |
7西病棟(外科) | 1~2名 |
6西病棟(循環器内科・心臓血管外科) | 1~2名 |
5階東病棟(脳神経外科、脳神経内科) | 4名 |
5階西病棟(整形外科) | 4名 |
ICU・HCU | 3~4名 |
OT部門は約17名の実働人数ですので、OTスタッフの中には2~3病棟を掛け持ちしながら臨床業務に当たる方もいます。
あとは、脳血管疾患と整形疾患が多く入院する病棟には、OTスタッフの人員を多めに配置しました。また7~10階病棟までを内科系と外科系の大まかなグルーピングに分けて、その統括を行うリーダーを擁立しました!

そして、各病棟リーダーの確立を中堅クラス以上が担うことで、メンバーの状況を把握し、その時の状況に応じたOT役職リーダーミーティングのフレキシブルな開催を実施したことが、取り組みの一つです。
また、病棟の特色に応じたOTスキルのチェックシートの開発と活用を実施しました!

その時々の病棟メンバー内の状況をリーダーが汲み取り、問題提起を役職リーダーで共有することで、業務量低下やスキル不足を個人の責任にはせず、あくまでもユニットごとでの取り組みとして意識を促しました。
ここは筆頭主任のテンポのある呼びかけが、リーダー達に波及した効果だと思います!
そして、業務量達成の意識改革のためには、診療報酬の本質の話をOTミーティングでレクチャーしました。
今年度、OT部門の成長を感じたこと!
OT部門の中でも、特にコアメンバーと言われるコンピテンシー(行動特性)を兼ね備えた、OTスタッフの成長と自覚の兆しが見えてきたことが大きいですね。
つまり、マネジメントやジェネラリストとしての才覚があるメンバーがOT運営の中核に参加してきたことです!
①困難な仕事を選ぶ
②長期ビジョンを持ち前向きに努力している
③どんな障壁があっても目標達成のためにまっとうする
④問題解決にはいつも明るく前向きに考える
⑤周りの職員が目標としている
⑥自分の能力、実力を測るメジャーが外部にある
⑦まず実行し、そして悪かったら修正する
⑧継続的に自己研鑽している
⑨自分なりの案を持って提案している
⑩TakeよりもGiveを重視する
①楽な仕事や方法を選ぶ
②目先のことだけしか考えない
③上司だけを見て、言われた仕事を中心にやっている
④いつも言い訳をいう
⑤仕事にメリハリや特徴がない
⑥自分を測るメジャーがない
⑦文句は言うが実行が伴わない
⑧困難があるとすぐに「出来ない」と諦めてしまう
⑨周りの雰囲気に流されてしまう
⑩いつもTakeを求める
一方で、プレイヤーとして成長するスタッフには、そのフィールド(臨床機会)を提供して、実際に臨床業務を頑張り、認定資格を取得したOTスタッフが出てきました!
あとは、ここ数年で、徐々に病棟制が機能してきており、病棟ADLにおけるOTの認知が定着してきたことで、看護師との顔の見える関係性が構築してきました。
そして、今は病棟ADL設定にOTが関わってきたことも成長の証だと考えます。
振り返りと反省点
今年度、約1年間若いOT部門のマネジメントを担ってきての僕なりの反省点としては、、、
経験値の浅い主任によるOT運営であったので、その時の感情や突発的な発案で病棟編成や戦略を行ったことは否めないですね
もしかしたら、業務量低下による危機感から部下メンバーに対する同調圧力はあったかもしれません。
いい意味で言えば発破をかけると言いますが、それを若手メンバーがどのように受け取るかですね。
なので、なぜ業務量を確保するのか?個人の働き方と医療の質を担保するための自己研鑽の必要性など、そもそもの(WHY)の部分を懇切丁寧に説明していく必要があると感じました。
今後の考えと目標
今年度、OT部門のマネジメントを実践してきて、僕が考える今後のOT部門の目標としては、、、
OT組織力の強化を図ることが大事だと思います!!
そのためには社会人としてのビジネススキル、教養のレクチャーが必要ですね(チームワークとは?リーダーシップとは?フォロワーシップとは?帰属意識とは?心理的安全性とは?などなど)。
そこから、まずは自己管理が身についているOTスタッフから、段階的にプリセプター、リーダー、ミドルマネージャーへのステップアップを提供していくキャリアプランがあってもいいかもですね。
また、プレイヤー意識の強いスタッフには、経験が積める臨床現場の提供と自己研鑽の促しを図ることが本人のモチベーションにもなると思います。
つまり各メンバーの能力や特徴に応じた、適材適所を見出し、配置を行うことが重要だと考えています
そして、何よりも、このOT組織力の強化には、コアメンバーとなるOTスタッフの人材を大切にすることです!
その才覚があるコアメンバーには、プレイングマネジャーを目指し、僕らOT役職者がサポートしていくことが必要ですね。

来年度も引き続き役職とリーダーの情報共有、スタッフ間のコミュニケーションを積極的に行うことが有用です。
やはり、組織運営にはコミュニケーションが大事な柱です。
その中でも、方法としては、ショートコーチング・1on1・キャリアデザインの把握などを行い、OTスタッフからプレイングマネジャーとなるコアメンバーの育成を取り組んでいきたいと思います。