前回の記事で、「なぜ?若手セラピストは患者さんにタメ口で話すのか?」という記載をしました。
ですが、その記事を書いている時点で、何だが僕は上から目線になっていたし、
たぶん、僕が若手の時は先輩から言われていたことが、
今度は僕が同じように若手に対して「患者さんへの言動は気を付けましょう!」という立場になってしまいました。。。
なんて言うのか、正義中毒的な感じですかね。反省しています。。
もちろん、患者さんに対してタメ口を聞くことは、よくないことです。
なんとも悩ましい、もやもやした感じ。。。
なので今回の記事は、ただ単に若手批判ではなくで、本質的にリハビリテーション部署の接遇がどのようにしたら良くなるのか?を考察していきたいと思います。
清少納言も嘆いた、「最近の若者は、、、」
驚いたことに、平安時代の清少納言も あの有名な枕草子で、
「最近の若者は、非常に言葉が乱れており嘆(なげ)かわしい。何から何まで省略したような言葉を使って、とてもみっともない。」
と嘆いています。
しかもそれが、10世紀ごろの日本人の若者に対して。
約1100年前くらいですかね(笑)
もっと調べたら、紀元前の古代エジプトでも、ピラミッド建設に携わった若者に対して人目につかない場所に若者を揶揄する表現を残しているとのことです。
この「最近の若者は」という若者を批判する言葉は、なにも今に始まったことではなくで、
ずーーーーーっと大昔から、誰それ構わず、年上が若者に批判し続けて、
その若者が年上になれば、さらにまた若者に批判するという、エンドレスループになっています。
しかもそれは、世界共通のようです(笑)
https://lrandcom.com/articles/young_people_always_right
この記事は面白かったです。
若者批判している時点で僕の負けですね。
まさに時代に合わせ変化する能力が必要です。
頭ごなしに批判せず、どうしたら より良くなるのかを考えたほうが、
よっぽどクリエイティブだと思いました。器は大きくですね~
まずは患者さんとのラポール形成に全力で取り組む!!
そんで、患者さんとセラピストとのコミュニケーションについてですが、、
まずはラポール形成に全力で取り組むことが大事です。
ラポールとはフランス語が語源みたいですね。
それは、「調和した関係」や「架け橋」といった意味があるそうです。
医療業界では、ラポール形成を「信頼関係の構築」という意味で使われています。
では、同じような言葉に「信用」があります。
その違いは何でしょうか??
信用の積み重ねが信頼へと繋がる
信用とは、、、
信じて物(カネやヒトなど)を用いる
と言う意味があります。
例えば、「信用金庫」という銀行関係でもお金を用いて、顧客と銀行との「信用」があります。
つまり、物などを用いて信じる関係があります。
一方で信頼は、、、
信じて頼る という意味があります。
それは、信じたうえで相手に頼る、委ねるという状態と言えるでしょう。
患者さんとの信頼関係の構築を。
つまりラポールをどのように形成していくのでしょうか?
それはセラピスト 一つ一つの発言や態度を見て、聞いて、感じて、
そうして初めて信用し、
また、その信用が裏切られないことで少しずつ信頼が芽生えます。
当たり前のことですが、
・挨拶をする
・患者さんとの約束は守る。
・しっかりと丁寧にわかりやすく説明する
など基本的な姿勢で接することが大切です。
そして、患者さんから、「リハビリの〇〇さんに担当してもらえて良かった」と言われることが、セラピスト冥利に尽きると思います。
信頼関係の上で成り立つリハビリ効果
医療はサービス業です。
でもサービスって形として捉えにくいから、僕たちリハビリスタッフもサービス業という実感がないかもしれません。
例えば、街中華店主の頑固オヤジの接客がめちゃくちゃ最悪でもラーメンが極上に美味しかったらリピーターはいるでしょう。
この場合、リピーター客は、頑固オヤジの接客を求めてはいなく、
極上のラーメンを求めています。
なので、形としてわかりやすいです。
では、リハビリにおけるサービスとは何ぞや?!
って感じですが。
それは、リハビリテーション実施後の患者満足が重要視されます。
そして、患者満足度を高めるためには、
「患者さんは何を求めているのか?」と常に意識することです。
患者さんが求めている心理としては次の2つがあります。
表層機能 | あればラッキーだが必須ではない。 | 例:丁寧な接遇、最新のトレーニングマシン、豪華な設備など |
本質機能 | 支払う対価として当然受け取るもの | 例:ADLの改善、機能向上、安心・安全なリハビリ、質の高い医療連携など |
患者満足を高めるためには、まずベースとして「本質機能」の向上が必要です。
そうです。本質的に患者さんは「リハビリテーションの効果」を求めています。
そこには、やはり患者さんとの信頼関係で成り立つ、リハビリ効果があることへの理解が必要です!
思いやりのある。そんな接遇を心がけて。
結論としては、タメ口でも、医療従事者として、患者さんに敬意をもち、必要な仕事(情報管理や医療行為、質の高いリハビリ)が的確に行えていたら、
決して悪いことではないのかな?
と思います。
敬語で丁寧でも重大な医療事故やその他の約束を守らないなどのモラルが欠けることで信頼関係を損ねることもある。。。
んんん~~ 難しいですが、誠実さというか、優しさや思いやりって大事ですよね。。
例えば、寝たきり全介助の患者さんのベッドサイドリハビリで関節可動域訓練を実施したとしても、ただ黙って足を動かして20分黙々とやってその場を離れるよりも
たとえ意識レベルが悪くて、全介助であったとしても、
「〇〇さん~ 今から足動かしますよ~」とか。
「また次回もお伺いしますね」などの、ちょっとした声掛けを
どの患者さんにも分け隔てなく対応できるセラピストって、リハビリマインドのある貴重なセラピストだと思います。
何気ないことだし、意味ないよと思うけど結構大事なことかな~。
と思う今日のこの頃。