タイトルは辛辣な感じですが、まぁまぁ本音です(笑)
最近は職場のリハビリスタッフも僕のブログを見ているとか見ていないとかw
そして、こないだ職場で新人教育ミーティングを開催して、教育に携わる皆さんから様々な意見をもらえました。
皆さん、教育について真摯に向き合っている姿が見れていい内容だったなぁと思っていますし、少しずつリハビリ室の教育も改善していると感じました。
そんな、今回はリハビリ部署の教育を取りまとめている僕の教育の考えを記事にしました。
新人は「わからないが当たり前である」ということ
ついこないだまでリハビリ養成校の学生であった新人さんが入職して、リハビリテーションの業務を覚えていく。そんで、覚えていく中で、最初は右も左もわからないのは当たり前のことであって、、
その新人さんにあれこれと教えて、うまくいかなかったときに、
「物覚えが悪いなぁ」なんて、新人さんの能力のせいにするのはかなりお門違いです。
職場のルールやら、リハビリの技術やら、必要な知識やらをいちから覚えていく事はそれはそれは大変です。
なので、新人さんの特権としては、「わからなくて当たり前」という状態からスタートすること。
そして、その「わからない状態」からどのようにして教育して、わかる状態にするか。
さらに一人前のリハビリスタッフになるのか?は、
正直な話、教育者にかかっています。
新人教育は2パターンある
そんな新人さんの教育には、On-the-job trainingとOff-the-job trainingの2パターンの方法があります。
当院リハビリ室での取り組みを一部記載します。
先輩療法士に同行しながら実務を通して指導していくこと。
新人の個性や能力のレベルに応じて個別的に教育を図る。
・患者介入の見学・模倣・実践を通してのアドバイス、レクチャー
・各種書類業務の直接的指導など
業務とは別で設けられている研修や教育のこと。
すべての業務内容の伝達をプリセプターが行うのは負担であるため、リハビリ室全体で執り行う。
・新人オリエンテーションでの各委員会、係からの講義
・体験ウォークラリー(物理療法や高次脳機能検査)での先輩療法士からの実技レクチャー
・リハビリ室の勉強会及び症例検討会の開催
・院内eラーニングの受講
Off-JTに関しては主に教育委員会が取りまとめて、企画や運営を行っています。
そんで、この直接的な指導が必要なOJTに関しては、教育者(指導者)の個々の技量に頼っているところがあります。
そのため、教育者(プリセプターや先輩スタッフ)と新人さんとの関係性がやや一方的になってしまったり、お互いに歩み寄らずに関係性が希薄になったり、
終いには、自分自身の業務がいっぱいになってしまって、新人さんは放置されて、同期入職の他の新人さんから業務を教えてもらうなどの課題がありました。
業務量の過多に関しては、役職者も調整や配慮をするなど、やはり全体で取り組むべき内容ですね。
そんな中、別の教育者では新人さんに寄り添い、共感的に関わりながら、慕われる先輩スタッフやプリセプターの存在も見受けられます。
さて、その違いは何でしょうか?
ラーニングアジリティの高い人が教育を紡いでいく
新人教育のOJTの違いで起きる事象は、ラーニングアジリティの高い人かどうかだと思っています。
それは何なのかと言うと、、、
いつの時代もどんな時も価値観は変わります。
昔ながらの教育指導で「自分たちの時代はこうだった」と言うのは、もはやダサすぎます笑
それは、前までの価値観であり、常に時代は流れ、今に至るんですね。
そして、この「ラーニングアジリティ」って言うのは、、、
周囲で起こっていることを、周囲の原因で終わらずに、自分事として捉えることです。
誰かのなにかのせいにするのではなく、、、
「自分に何ができるか?」「何を学べるだろうか?」と、そんな風に考えながら、常に移り変わる状況の変化に対して、様々な価値観・考え方を取り入れることの出来る人がラーニングアジリティの高い人だと思います。
それは、新人教育にも通ずることであり、
何もわからない新人さんに対して、親身になって向き合い、共に成長しあう関係性づくりを築ける人が、後輩に慕われる存在になっていくと思います。
頼まれ事は「試されごと」
こういった、教育者の個々の技量によって関わり方の違いがあることについて、改めて、新人教育に携わるみんなで考えて、共有して、より良くなるための新人教育ミーティングを開催しました。
内容としては、OJTのあり方。つまり教育マインド(ラーニングアジリティ)を醸成していくために、、、
・いま自分たちが取り組んでいる状況は?
・新人さんが独り立ちするための課題は何か?
・その課題を解決するために自分に出来ることは何か?
を小グループに分かれて、ディスカッションして共有しました。
この場で出ている課題は、全て新人さんの課題だけではなく、ある意味では自分たち教育者の課題であるということです。
それは、教育を任されていること、頼まれ事は、
任された人が教育者としての素質や考え方を持った、今後のリーダーにふさわしいかどうか試されている。ということです。
つまり、ラーニングアジリティの高い人が、ひとりの新人さんを教育~指導できた後に、数名のグループのリーダーとなり、ゆくゆくは役職者としての役割を担う存在としての要素を持っているということですね。
言ってみれば、ひとりの新人さんの教育を出来ずに、投げ出し、ほったらかす教育者は、組織を束ねることも難しいということです。
プリセプターや後輩の指導を担っていく過程で、、
「あぁこの人はこんなにも教育に熱心に取り組んでいるんだな」とか
「この人は最初だけで、後半は続かなかったなぁ」とか
「この人は新人さんの出来ないことだけを突いているだけだな」とか
新人教育という1年を通して、さまざまな要素が垣間見えます。
つまりは、組織にとって重要な人材であるかどうかを試されていることかもしれません。
組織に求められる人材とは?
突然ですが、、、
皆さんは自分の職場や組織が好きですか?
他人に胸を張って誇れる事はありますか?
職場(組織)に感謝していますか?
職場は多かれ少なかれ、あなた(個人)に何かしらを還元しています。
つまり、今のあなたが一人前にリハビリテーションの臨床業務を行うだけの知識や技術を培う経験の場を提供したり、あなたの生活を成り立たせるための給与を支払っているという事実があります。
そして組織に求められる人材というのは、、
自ら主体的に課題に取り組み組織の問題を解説するために貢献できる人ですね。
これは、教育事業に関しても言えることであり、、
育った僕らもかつては育てられたんですね。
その恩を、今度は次の世代に繋げる役目があると思っています。
自分がされて嫌だった事は、後輩にはしないですし、もっとこうした方がいいなぁと思った優しさや思いやりは後輩のためにしてあげることですね。
「共に学び合う組織文化」を作っていくために
今、当院のリハビリテーション部署の教育目標(パーパス)として掲げている事は、、
「共に学び合う組織文化作りを醸成すること」です。
改めて、なぜそう思ったのかと言うと、、
今までは、新人チェックシートを使用して、新人教育を行ってきましたが、それは〇〇は出来ている、〇〇はまだ不十分だね。じゃあこうしようね!と言った、型にはめた指導がメインでした。
まぁ、なんていうか正解ありきの指導でした。
「やれ」と言われたことは出来るけど、自分の頭で考えて、そして責任をもって行動することは苦手になってきます。
そのため、これでは1人前に臨床業務をこなして、目標単位数などの数字だけを達成する事は出来ても、、
型にハマって業務をしているぶん、度々訪れる診療報酬改定での業務内容の変更や新型コロナウイルスなどの未曾有の事態では、大いに振り回れてます。
そして、周囲の変化に対して不平不満いう批評家になってしまいます。
なぜか?
個人としての自律と自主性が乏しいまま経過しているからだと思います。
言われた事は出来るけど、環境の変化には弱い。
そうなってくると、組織としても基盤が出来ておらずかなり揺らぎます。
だからこそ、教育目標を持って、提示し、教育事業を進めていく必要があると思いました。
とはいえ、「共に学び合う組織文化」と言われても、
抽象的であり、何をどのようにしたらいいのかわからないっというスタッフもいると思います。
僕はそこに対して、エンカレッジを意識したコーチングを導入したいと思っています。
今はリハビリ室の教育メンバーに対して、少しずつ個別のコーチングセッションを行っていますので、そこから波及出来たらと思っています。
コーチング型マネジメントを展開することで、それぞれが尊重しあい、認め、共に学び合う姿勢になるようにしていきたいと思う今日のこのごろ。
僕自身は、現在、コーチングを勉強中ですが、
コーチングってやっぱいいね!と思っています。
なんというか、仕事やスタッフとのコミュニケーションが楽しくなりました。
リハビリの管理業務やマネジメントもやりがいになってきている。
そんな心境の変化があります。