以前の記事で、呼吸生理に関するアセスメントの概要を記載しました。
そして今回は呼吸生理のスタートとも言える「コントロール系」についてです。
呼吸というのは、肺が勝手に動いているわけではなく、化学受容体からのフィードバックから情報を得て、中枢神経でコントロールされています。
そのため、呼吸は中枢神経である呼吸中枢よってコントロールしているのです!
今回はその呼吸に関するコントロールについて内容をまとめました~
呼吸のコントロールとは?
呼吸のコントロールというのは、大脳や脳幹を含めた中枢神経で行われています。
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その中枢神経の中でも特に「脳幹の延髄」が呼吸中枢と言われています。
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この延髄が自動的に呼吸をコントロールしてくれているおかげて、普段は意識せずに、そして寝ているときも呼吸を継続することができています。
つまり、身体の状態に応じて呼吸中枢が呼吸の大きさや頻度などをコントロールしているのです!
意識する呼吸と無意識の呼吸
僕たちは、普段何気なく呼吸をしています。
寝ているときも全力疾走で走ったあとも、その呼吸の大きさ(深さ)や頻度などを適切にコントロールしているのが延髄による呼吸中枢です。
ですが、意識して10秒間呼吸を止めてみたり、1分間に30回と呼吸しようと思えば、自分の意思でコントロールすることが可能です。
この意識して随意的に行う呼吸は「大脳皮質」で行われています。
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この大脳皮質の呼吸コントロールのおかけで、
水の中に潜っているときに息を止めたり
食事で嚥下する瞬間だけ息を止めたり
リラックスしたい時の深呼吸したりなど
一時的な呼吸パターンの変化を起こすことが可能になっています。
意識する呼吸(随意) | 大脳皮質 |
無意識の呼吸(不随意) | 脳幹(延髄、一部は橋) |
そして、呼吸状態は化学受容体で感知(モニター)され、その情報が脳幹の呼吸中枢にフィードバックされてています!
要である化学受容体とは!?
脳幹の延髄による不随意的な呼吸コントロールは、身体の状態を感知して調整しています。
この感知するメカニズムが正確に機能するために、体内の酸素と二酸化炭素。さらには酸塩基平衡(バランス)を司る化学受容体が存在します。
その化学受容体には2種類あります。
①頸動脈小体と大動脈弓小体にある抹消化学受容体
②脳幹の延髄にある中枢化学受容体
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それでは、抹消化学受容体と中枢化学受容体のそれぞれの役割を確認していきましょう。
部位:頸動脈小体、大動脈小体
反応:PaO₂低下またはPaCO₂上昇、pH低下
部位:延髄
反応:PaO₂またはpHの変化
この化学受容体によるフィードバックを理解するためには、血液ガスで大事な4項目を抑えておきましょう!!
pH:7.4
PaCO₂:40(動脈血二酸化炭素分圧)
PaO₂:100(動脈血酸素分圧)
HCO₃-:24(重炭酸イオン)
何事ものバランスが大事ですが、この血液ガスも程よいバランス感覚で我々の体内をいい感じに保てています。
そんで、この身体の状態の変化(PaO₂の低下、PaCO₂の上昇またはpHの低下など)があると化学受容体からのフィードバックにより呼吸中枢が刺激されて換気量変わります。
呼吸コントロールの仕組み
まとめに入ります。
呼吸コントロールは体内の状態の変化を感知した化学受容体が呼吸中枢へフィードバックを送り、呼吸を増やしたり、減らしたりします。
この化学受容体からの換気の仕組みは呼吸中枢のコントロールにて無意識に行っています。
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一方で、水に潜ったり、深呼吸したりなど自分の意思で呼吸をコントロールすることもできますが、それは一時的な作用です。
なので、一日の殆どを僕らはこの呼吸中枢によるコントロールで呼吸していたということですね。
次回は、呼吸の駆動編について記載します。
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![](https://hbb.afl.rakuten.co.jp/hgb/3822fb04.8fb8f646.3822fb05.6e38183c/?me_id=1213310&item_id=16373331&pc=https%3A%2F%2Fthumbnail.image.rakuten.co.jp%2F%400_mall%2Fbook%2Fcabinet%2F7340%2F9784758117340.jpg%3F_ex%3D300x300&s=300x300&t=pict)
もう何回もこのブログに登場している参考書ですね。
今回の呼吸メカニズムに関する記事も大いに参考にさせていただきました!