コーチング

コーチングのプロセスを身につけよう!~フロー編~

コーチングのプロセスには「構造」と「フロー」の2つの要素があります。

前回はコーチングの全体像を理解するための「構造」について記載しました。

そして今回はコーチングセッションを進めるにあたっての「フロー」を記載していきます。

コーチングにもある程度の順序があってその流れ(フロー)を意識することで、クライアントの主体性に働きかけることができます。

それでは、コーチングのフローを確認していきましょう!

コーチングのフローとは?

コーチングを進めるにあたって、セッションのナビゲーションの役割を果たしてくれるのが「コーチングフロー」です。

そして、フローには6つのステップがあります。

このコーチングフローを意識することで次の効果があります。

・クライアントの目標の向かって、順序をよく丁寧に行動変容までサポートできる

・クライアントとの対話の現在地が確認でき、そしてどこに向かうか明確に把握できる

もちろん、前項のコーチング全体の構造を理解したうえで、セッションでフローを活用することでクライアントの目標達成。そして行動変容に繋がる関わりが可能となります。

それでは、それぞれのステップを確認していきましょう

セットアップ

セットアップでは、この対話がクライアントの目標達成と行動変容に繋がるセッションであり、クライアントの主体性に焦点があることを確認し合意形成をします。

つまり、相手の愚痴を聞く時間でもなければ、アドバイスを伝える時間では無いことです。

また、このセットアップの時間ではお互いの緊張をとくアイスブレイクの要素も意識すると良いでしょう。

質問例

「これから、〇〇さんのコーチングを始めますがよろしいですか?」

「体調はいかがですか?」

「前回のコーチングから今日までに、どのようなことにチャレンジしましたか?」

セッションの目標を明確にする

コーチングはクライアントの望む「目標」に向かって対話を進めていきます。

このステップでは目標の確認とその目標を達成するための「テーマ」を共有していきます。

コーチングは継続的な関わりが大切になっていきますので、毎回のセッションでも、この目標を明確にするためには、お互いの共有認識のすり合わせを丁寧に行う必要があります。

質問例

「コーチングを活用して達成したいと思う目標はなんですか?」

「〇〇さんが思う目標に向けて、この時間でテーマにしたいことは何ですか?」

「今日のコーチングが終わったあとに何が明確になったらいいですか?」

現状と望ましい状態を明確にする

クライアントが選択した目標に対して、現状を明らかにするステップです。

ここでのポイントは、現状をクライアントが抽象的な言葉で表現した際には、、

コーチとクライアントの共通認識が得られるところまでチャンクダウン(細かく具体化)していくように質問しましょう。

質問例

「目標に対して、現在はどのような状況ですか?」

「〇〇さんが現状について、一番気がかりなことは具体的に何ですか?」

「テーマについて、どのような状況になることが理想でしょうか?」

ギャップを明確にする

クライアントが掲げた「目標」と「現状」との間に存在する「差(ギャップ)」を明確にしていくステップです。

クライアントの潜在意識にあるギャップと思われる認識をコーチからの問いによって表出していく過程になります。

質問例

「目指している目標と今の状況で、ギャップが生じている要因は何だと思いますか?」

「目標達成を妨げている障壁で、〇〇さん自身の課題は何ですか?」

「やったほうがいいのに行動していないことは、どんなことがありますか?」

「やめたほうがいいのに行ってしまっていることは、どんなことがありますか?」

行動を決定する

コーチングの成果の一つに「クライアントの主体性を引き出し行動変容に繋がる」とあります。

そして、行動変容とは以下の3つがあります。

・スタートする(新しい行動を起こす)

・チャレンジする(今までのやり方を変える)

・ストップする(今までやっていたことをやめる)

クライアント自身がゴールに近づくためにの具体的な行動計画を見出すための問いが重要になってきます。

質問例

「さっそく今日から始められる(orやめられる)ことがあるとしたら何ですか?」

「〇〇さんがやってみたいと思うことは何でしょうか?」

「次のコーチングまでに、まず試せることは?」

「他にはどんな選択肢が考えられますか?」

エバリエーション

コーチングの構造編でも記載したエバリエーションですが、このステップでは、1回ごとのコーチングセッションで対話した内容について振り返ります。

コーチングセッションごとのエバリエーションのポイントとしては、

・この時間で気づいたこと

・明確になったこと

・明確にならなかったこと

・整理されたこと

などをクライアントとともに振り返りながら、最後にクライアントが感じたコーチングセッションの感想などをフィードバックしてもらいます。

そして、そのフィードバックには要望も含むようにしてもらいます。

質問例

「今日、話ししてみて気づいたことはありますか?」

「この時間を通して、どのような成果がありましたか?」

「今後、更に充実した時間になるために私に対してリクエストはありますか?」

まとめ

コーチングセッションの目的を共有することで、たとめ短い時間でもフローに沿って進めていくことができれば、クライアントにとって有意義な時間になるでしょう。

そして、注意点としては、、、

コーチングフローを忠実に順番通りに進めなければないらない!

っと言うことではなく、1回のコーチングセッションで特定のステップを重点的にコーチングしていくこともあれば、ステップの間を前後することもあります。

コーチングフローはあくまでもセッションを進めるにあたってナビゲーションとして捉えましょう。

やはり基本的にはコーチングの原則である、

・テーラーメイド(個別対応)

・インタラクティブ(双方向)

・オンゴーイング(現在進行形)

この3要素をベースにコーチングを進めていくことが重要です。

ABOUT ME
ganeyan
リハビリ関係の仕事で作業療法士(OT)をしています。 リハビリ関係の資格勉強に関することやマネジメントなどを勉強し発信できたらと思います!

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